モートラック12年・ダフタウンの野獣、スペイサイドの異端児、華やかでパワフルな新定番!
ウィスキーのメッカ・スペイサイドはダフタウン地区にある蒸溜所農地、最も古い歴史を持つ名門 モートラック(ゲール語で椀状のくぼ地」の意味。1823年設立)は 圧倒的に力強い味わいゆえに「ダフタウンの野獣」 また、その他には見られない原酒づくりの複雑な工程から「スペイサイドの異端児」 とも称されるシングルモルト 何度もオーナーが変わり、その度に生産と休止が繰り返されてきたが1923年、にジョン・ウォーカー&サンズ社の所有(現在はディアジオ 社の所有)となって以来、ジョニーウォーカーの重要なモルト原酒となった。 シングルモルトとしては1990年代に花と動物シリーズ  にて16年ものが発売されたものの現在では入手困難。 その後2015年に「モートラック・レアオールド」「モートラック18年」「モートラック25年」が発売。 さらなるリニューアルバージョンとして「12年」「16年」「20年」がオフィシャル新定番として発売された。 モートラックの特徴は「2.81回蒸溜」 モートラック蒸溜所には、形も大きさもバラバラなポットスチルが6基ある。これらのポットスチルを駆使した複雑な工程により(初留と再留釜が対にはなっておらず、一部の原酒を3回蒸留したりと、かなりイレギュラー。職人でも理解に半年かかるらしい) ヘビーでオイリーで重厚感あるもの、度数が高く華やかな部分を選び抜いたもの、モートラック本来の個性を忠実に表現したタイプと、3種類のスピリッツが出来上がる それらがブレンドされてひとつになったものがつまり、他とは一線を画する複雑微妙なる「2.81回蒸留」 モートラック原酒となるわけである。(参照 http://whiskymag.jp/mortlach/) ポットスチル群と原酒づくりの工程↑ http://mortlach-archive.de/destilation.html 今回ご紹介するのはモートラックの新しい入門編である「12年」 さてその味わいは如何なるものだろう・・・ ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ ミルクチョコを溶かしたアッサムミルクティ ブラウンシュガーシロップに浸けたオレンジピール 花びらと花の蜜を練り込んだソープ 煮詰めた玉ねぎと柔らかいレザー 89・5点 ホワイトチョコやミルクティ、ブラウンシュガーシロップなどを彷彿とさせる上品かつ濃厚な甘みに、オレンジっぽい酸味も混ざる。 と書けば想像しやすいかもしれないが、プラスアルファでこのモートラックを飲むまでは味わったことのない不思議なフレーバーがまとわりついてくる 表現するのが難しかったが、何か「薄いピンクの花びらのアロマを練り込んだソープ」のようなものに、全体がヌルーッと、ちょっとオイリーさをかもしつつも、しかしあくまで爽やかに華やかに、コーティングされているような、そんな感じがあるのだ。 何だろうこれは、不思議だな、不思議だな、しかしうまいなぁ、と見事にはまってしまった。 個性的で複雑な工程の「スペイサイドの異端児」はダテではない。ほんとに複雑で豊かで実に個性的。6千円以上してしまうので「12年もの」としてはお高めだが、いや、飲んでみて納得。その価値はある。 蘭子
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