ニッカ・カフェグレーンは、ご紹介済みのカフェモルトの姉妹品である。
カフェモルト、カフェグレーンはいずれも、世界的に見ても珍しくなったと言われている「カフェ式連続蒸留機」において製造されたグレーンウイスキーである。
カフェ式では製造効率の面では劣るものの、原料本来の味が現在主流の蒸溜機よりも残るとされ、ニッカでは現在でも現役で稼働している
カフェとは世界最古の連続式蒸留器を作ったイーニアス・コフィーの名前から来たCoffey式蒸留器にちなんだ名前。ニッカでは未だにその蒸留器が稼働中なのである
ニッカのモルトウイスキー宮城峡や余市と、今回ご紹介するカフェモルトの違いは、前者は単式蒸留器にて2回の蒸留をするのに対し、カフェモルトはカフェ式蒸留器にて一度に連続蒸留をする、というところである。
歴史をたどってみると
ニッカウヰスキーがカフェ式連続式蒸溜機を導入したのは、1963年。前年に創業者である竹鶴政孝がヨーロッパに視察に行った時、スコットランドで購入したもの。
当時としてもかなり旧式の蒸溜機であり、高さも4階建てほどのビルくらいの高さはあったそうだ。初めはニッカウヰスキーの西宮工場に導入された。
1965年にこのカフェ式連続式蒸溜機で作ったグレーンウイスキーをブレンドした「新ブラックニッカ」が発売されると、たちまち人気商品に。1967年にはカフェ式連続式蒸溜機の二号機を導入。その後、このカフェ式連続式蒸溜機は宮城峡蒸留所に移設。 1999年から当地で稼働して、このカフェ式連続式蒸溜機で製造されているウイスキーはニッカカフェグレーンやニッカカフェモルトの他にニッカウヰスキーで製造されているブレンデッドウイスキーやジンやウォッカなどの元にも使われており、蒸留機は未だに現役だそうである。
カフェ式連続式蒸溜機は手間がかかるため、現在では本場のスコットランドでもほとんどないと言われている
(Wikipediaよりちょっと抜粋)
カフェモルト、カフェグレーンの
詳しい紹介は↓のページより
https://www.nikka.com/products/grain/coffeymalt/
ちなみに、カフェグレーンは、世界的なウイスキーなどの酒類の品評会として知られているインターナショナル・スピリッツ・チャレンジの2013年金賞を受賞した
さて、その味わいはいかなるものだろう・・・
セメダイン風味のミルクチョコ
カラメルソースとカスタードクリーム
ログハウスの若木の香りと
ティータイムのお菓子
90点
カフェモルトと同様、まるで上品なデザートのようなウィスキーで
スルスル―っとのめてしまうなめらかさがある。
グレーンウィスキーの常識がひっくり返るほどの作品。
ぜひ味わってみていただきたい
蘭子