ボウモア15年のテイスティング&レヴュー・木香と甘いフルーツ、ダーケストから生まれ変わった新ボウモア15年!

 

以前、ボウモアダーケスト15年

の記事を書いたが、2017年にボウモアの基本ラインナップはラベルチェンジされていて、その際にダーケストは終売になっていた(しかし2018年時点では普通に手に入った)。
そして、代わりに出てきたのが今回ご紹介するボウモア15年

バーボン樽で12年以上寝かせたものをさらにオロロソシェリー樽で3年の後熟、という構成は変わってはいない。

 

さて、味わいの違いはあるのだろうか・・・・

 

 

 

 

 

煮詰めたブルーベリーとラズベリージャムを塗った
アンティーク家具
ラムレーズンとカカオ
夕暮れの浜辺の流木

 

90・5点

ダーケストと飲み比べてみると、かなりの面でグレードアップしているのが感じられた。
まず、ベリーやラムレーズンやかすかにトロピカルな甘酸っぱさ、チョコのようなとろみあるコクに、オーク材でできたアンティーク家具のような芳しい木香が絡む
このフルーティな甘味も樽香も、とても鮮やかで豊か。ダーケスト(明らかに名前負けだ)が霞んでしまう
(ただ、ダーケストは3年前に買ったもので、残りも少なく保存状態も良いとは言えなかったので、もしかしたら香り成分がちょっと抜けてしまっていたのかもしれないという懸念も)

改めて現行の12年ものも飲んでみたが、この新15年ものに比べると、随分物足りない、薄くて飲みごたえのない酒だなあ、と思ってしまった。しかも木というよりは紙っぽい味がするし(アイラモルトの基本ラインナップの中でも最低ランクかもしれない)。

さてこの15年、潮の香りも絡んでくるが大変穏やかで、アイラモルト特有のヨードやピートの主張は強くはない。
夕暮れの浜辺にたたずむログハウスの側で、熟した果実を味わう、そんな優雅で趣ある情景が思い浮かんでくる。
素晴らしいウイスキーだ。「アイラの女王」の名がふさわしいのはこの15年ものからでしょう
ボウモアはこの15年から飲むべし

蘭子

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