今回は、ジョン・デュワーズ・サンズ社が製造、販売を行っている有名ブレンデッドウイスキー、デュワーズのホワイトラベルを。
簡単に歴史を
ジョン・デュワーズ・サンズ社は、それまでワイン・スピリッツの製造会社に勤めていたジョン・デュワーによって1846に操業された。
ジョンはデュワーズの原型となるブレンディングを行ったほか、ウイスキーを初めてガラス製のボトルに入れて販売した。視覚的にも楽しめる酒の色がわかるオシャレなボトルは当時としては画期的であった。
スーパーセールスマンでありウイスキー男爵の異名を持つ彼の2人の息子たちアレクサンダーとトーマスの尽力により、ジョン・デュワーズ・サンズ社さらなる発展を遂げる(ホテルやバーに盛んに売り込む、見本市にてバグパイパーを登場させる、ウイスキー業界初のコマーシャルフィルムを作って映画館で上映する、など様々なエピソードがあるよう)
また1890年代にはアメリカの鉄鋼王アンドリュー・カーネギーと親交を結んだことをきっかけに世界市場へと進出。
また1896年には、原酒確保のために中央ハイランドにアバフェルディ蒸溜所を建設(兄のアレクサンダーがポットスチルや建物の設計をした)ブレンディングを目的とした蒸溜所としては初めてのものだったそうだ(現在ではアバフェルディはシングルモルトとしても出ており、人気)。
さて、今回ご紹介するホワイトラベルが誕生したのは1906年のこと。
このウイスキーは創業者ジョン・デュワーのオリジナルブレンドの発展版で、蜂蜜のような甘味が特徴のアバフェルディを中核にブレンドされたもの。
このホワイトラベルが禁酒法解禁後のアメリカ市場で爆発的な人気を獲得し、現在に至るデュワーズの名声が確立するのに一役買った、というわけだ。
デュワーズのキーモルトとしては、アバフェルディ、オルトモアが代表的なところ。他にロイヤルブラックラ、クライゲラヒ、マクダフ他もブレンドされている。
さあそのお味はいかがなものか・・・・
銅食器に垂らした麦芽糖
焦げたミルクチョコ
水に溶かしたハチミツリンゴ
83点
1000円ちょっとで買えてしまう激安ウイスキー
とはいえさすが由緒正しきスコッチの伝統を守っている銘柄だけある、このなかなかに豊かなハチミツリンゴ感に、ミルクチョコ、そしてうっすらと絡むピートのコク
ウイスキーガロアの2019年12月号のブレンデッドスコッチ特集では、土屋守氏がランク付けしたノンエイジものでなんとこのホワイトラベルが第1位だった
ただ、正直言わせてもらうと自分は正直そこまでこれに惹かれないのだ。
確かに悪くないウイスキーだとは思うけど、
多分配合されている若いグレーンウイスキーか何かの銅っぽい、または草っぽい、独特の酸味が残る感じが、自分としてはちょっと減点ポイントかもしれない。1000円スコッチなら、バランタインファイネスト、ホワイトホース、ホワイト&マッカイ、とかの方が素直に良いと言えるかな、個人的には
ただ、ハイボールにするとこのホワイトラベル、ベストマッチなのは間違いない
蘭子