グレンドロナック21年(パーラメント)のテイスティング&レビュー・スペイサイドのシェリー樽熟成の名門!長期熟成ハイプルーフのガツンとくる濃縮エキスに骨抜き!

クラフトマンシップに貫かれた伝統製法を頑なに守る姿勢がリスペクトされてきた、シェリー樽熟成シングルモルトの古参エキスパート・グレンドロナック

これまでに

グレンドロナック12年

グレンドロナック18年

と紹介してきたが、今回はそのさらに上、21年もののご紹介

熟成には
アンダルシア産の極甘口のペドロヒメネスシェリーと
辛口のオロロソシェリーを熟成したヨーロピアンオークの樽のみが使用されている

 

 

 

さて、その香りとお味はいかがなものだろうか・・・

 

 

 

 

皮張りソファに敷かれたオレンジピール
ガソリンに漬けたドライプラムとドライレーズン
シナモンとカカオを、
濃厚なダージリンティーで煮込む

 

92点

 

 

グレンドロナックならではの、重厚で濃密でコク深いシェリー樽由来のうまみが、度数の高さ(18年は46度、この21年は48度)や長い熟成年数も相まって、18年もの以上にガツンとヘヴィに味わえる、なかなかに凄みあるボトル

ペドロヒメネス由来のドライプラムやドライレーズン、ブラックベリーのような甘味は、ギュギュっと濃縮され、果てしない奥行き
オロロソ由来のスパイシーさも充分。まるで濃厚に煮出したダージリンティーや、スパイスたっぷりのハーブティーのように、刺激的ながらエレガントで上品

スイートもスパイシーも重厚で深く、かつ上品に兼ね備え
色気もたっぷりで男を惑わしつつ、職人的な透徹したこだわりとハイセンスを持って仕事もこなす、そんなスペシャルな魅力を湛えた熟女のようだ。

軽くカジュアルに飲もうとしたらむしろ圧倒されて面食らうかも。じっくりと向き合ってじんわり深く味わうための、気持ちと体調と時間を持って望んだ方が良い酒だ。少しの加水で、より親しみやすい甘味が豊かに開き、飲みやすくなる。

これぞ深みを知る大人のための酒。
値段もお高めでちょっと手を出しがたいが、濃密な時間が流れるハイセンスな大人の夜を演出してくれる、素晴らしいシェリー系ウイスキーをお探しなら、ぜひこれを試してみて欲しい。

 

蘭子

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