![エドラダワー10年のテイスティング・農家兼業・小規模蒸留所が生み出す個性派ウイスキー](https://spirits.tokyo/wp-content/uploads/2020/02/6c621c4a12bde86af74841cb90511891-scaled.jpg)
![](https://spirits.tokyo/wp-content/uploads/2020/02/6c621c4a12bde86af74841cb90511891-576x1024.jpg)
エドラダワー蒸留所(※)は、スコットランドは中央ハイランド、パース州のリゾート地、ピトロッホリーの近くの小さな村の谷間にある小規模な蒸留所
おそらく2013年の規制緩和以前は、スコットランド最小の蒸留所として知られていた
※エドラダワーとはゲール語で「エドレッドの小川」という意味
![](https://spirits.tokyo/wp-content/uploads/2020/02/scotland-1.gif)
![](https://spirits.tokyo/wp-content/uploads/2020/02/csm_Edradour_Distillery__120bc1a9d296feb9c4aff49a844698d0_a6cb0ec9bb-1024x684.jpg)
( https://www.whisky.com/whisky-database/distilleries/details/edradour.html より)
1825年、地元の農夫たちにより共同で設立された、小規模蒸留所だが歴史ある蒸留所で、電気が引かれた以外はほとんど昔と同じ製法で作られており、昔ながらの「農家兼業」蒸溜所のスタイルを伝える数少ない蒸留所である。
スタッフは3人のみ、生産量も1週間にわずか12~14樽だけ(ウィスキーづくりのメッカであるスペイサイドにある蒸留所の平均生産量の40分の1しかない)だったが、2018年に第2蒸溜所を開設し、生産量を倍にしている。
エドラダワーのオーナーは何度も変わっているが2002年以降、ボトラーズとして有名なシグナトリー がオーナーとなって以降の発展はめざましい。
使用される熟成樽はバーボン樽をはじめ、ポート、マルサラ、マディラ、シャルドネ、ボルドー、シェリー各種など、シグナトリー社が取り寄せした様々な樽が使用されるようになった
![](https://spirits.tokyo/wp-content/uploads/2020/02/20200214_124310-576x1024.jpg)
さて、そのお味はいかなるものだろう・・・
木材の混ざったバウムクーヘン
アーモンドミルクに浸したオレンジケーキ
クレヨンのかけらに土と牧草
![](https://spirits.tokyo/wp-content/uploads/2021/02/FEF1F3AD-D84F-4FEC-838B-AEDA9B04D519.jpeg)
84点
こりゃエドラだわ、としか言いようのないなかなか個性的な風味
まるでアーモンドミルクやバウムクーヘン、コーヒーガムような甘みに、ウッディな渋み。そこに土や牧草の混ざったような不思議な素朴な風味。ちょっとソープっぽい芳香とオイリーな感じも混じる。
芳醇とか香り高いとかではなく、独特の風味に好みも分かれそうだが、ハマる人は結構クセになりそう。
個人的には親会社のシグナトリー が出しているアンチルフィルタードコレクションの方が味の個性がはっきりしていてオススメではあるが、このオフィシャル10年の柔らかさ、クーミーさも入門としてはなかなか良いと思う。
蘭子