今回ご紹介するのは、ニッカのフロムザバレルである。
フロム・ザ・バレルがニッカウィスキーから発売されたのは1985年(昭和60年)
『フロム・ザ・バレル』は、熟成を経たモルト原酒とグレーン原酒をブレンド後、さらにもう一度樽詰めし、数ヶ月ほど再貯蔵させられる。この再貯蔵は「マリッジ(結婚)」と呼ばれる。
個性の違うウイスキーは結婚したかのように深く馴染み合う、というわけである。
さらに樽出し後の割り水を最小限に留め、アルコール分「51%」に設定されており、濃厚かつ骨太な飲みごたえを実現。
特徴的な四角いボトルデザインの開発はグラフィックデザイナー佐藤卓によるもの(同社のピュアモルトシリーズも手掛けた)
フロムザバレルは、数々の受賞歴でも知られている。
- ISC(インターナショナルスピリッツチャレンジ):金賞受賞(2016年まで5年連続)。2015年7月、同賞ウイスキー部門において、カテゴリー最高賞となる“トロフィー”を受賞。
- WWA(ワールドウィスキーアワード):ベスト・ジャパニーズ・ブレンデッドウイスキー受賞(2009年)、ベスト・ジャパニーズ・ブレンデッドウイスキー[ノンエイジ](2007年から2011年まで5年連続)
さて、その味わいはいかなるものだろう・・・
濃厚ブラウンシュガー入りのコーヒー
その中で煮詰めたメロン
カツオだしの沁みた若木の樽から微かにけぶる
焦げたバニラの香り
89点
濃厚にして芳醇!
じゅわっと甘いウィスキーだ。
度数は高めなのに、ストレートでも飲みにくくない。またハイボールもいける。
500mlと、ちょっと量が寂しいところではあるが、この品質で2500円とかで買えてしまうのだから、ニッカが生み出した庶民の宝と言わずしてなんと言おう。
まだ飲んでいないなら確実に損である。
蘭子