グレンフィデック15年ソレラリザーブのテイスティング・熟成フルーツ感増し、なのにクリアで透き通った飲みやすさ、間違いなく万人受けのシングルモルト!

今回ご紹介する「グレンフィデック15年ソレラリザーブ」は、既に紹介済みである グレンフィデック12年

の姉妹品。

単純に、12年モノより3年以上長く熟成させた原酒が使われているんでしょ?と思ったら大間違い

バーボン樽、ホワイトオーク新樽、シェリー樽の3種の樽で熟成したモルトウイスキー(もちろん15年以上の熟成を経たもののみを用いる)

をさらに、シェリー酒の熟成に用いられるソレラシステム(※1)を応用することで作られたソレラバット(大桶)でおよそ6か月間後熟させた原酒をブレンディングして味が整えられたという、かなり手の込んだ複雑な工程を経て生み出された革新的な一品なのである。

さて、その味わいはいかなるものだろう・・・

※ワインの中でも、シェリーなどの酒精強化(製造過程でアルコールを添加して度数を高めにしたもの)ワインを造る時に用いられる独自の熟成方法をソレラシステムと呼ぶ。ソレラとは「床」を意味する言葉。何段にも樽を積み重ねて、まずは一番下の最も古い樽(この樽自体がソレラとよばれる)からある程度決められた量を取り出してボトリングする。そして、一番下の樽の減った分を二段目の樽から継ぎ足していき、さらにその目減り分を上の樽からという具合に順次足して行く。また、一番上には最新のワインを足していく。というシステムです。    まるで先祖代々継ぎ足し継ぎ足しの秘伝のタレのような感じである。

ソレラシステムが用いられるシェリー酒の熟成庫

(https://mot-wine.mottox.co.jp/winery/publish/html/1263.html より)

ブドウ酒に浸した皮つき青りんご

洋ナシとレーズンのバニラがけ

透き通ったシナモンシロップと焼きリンゴパイ

澄んだ空気、秋の紅葉

スイーツやフルーツたちの和やかな歓談

89点

12年モノと比べると、たしかに複雑な熟成フルーツの香味が増している

それなのに重くはならず、

グレンフィデックならではの軽やかでまるで清流のように透き通った飲みやすさもちゃんとある。

ただ、12年モノにあった、きりッとシメてくれる独特の草っぽいさわやかな苦味はあまり感じられない。

どちらも高品質に変わりなく、グレンフィデックならではの透き通った軽やかな飲みやすさは通底するが

熟成フルーツの香味をとるか、きりッとしめるビターさを求めるのか、ここは好みの問題かもしれない

いずれにせよクセのない万人受け飲みやすいシングルモルトなので、

まずはここからいってくれ、といいたい一本のひとつだ

蘭子

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