ザ・グレンリベット12年イリシットスティルのテイスティング&レヴュー・原点の凄みを再現?ノンチル&度数アップでガツンと濃くなったザ・グレンリベット!

 

スコッチ初の「政府公認蒸留所」として歴史に名を刻んだ名門蒸留所「ザ・グレンリベット」。
その知られざる系譜を紐解く「ザ・グレンリベット オリジナルストーリーズ」の第1段である
「グレンリベット12年イリシットスティル」は
1824年、初の政府公認蒸溜所になる以前の密造酒時代-イリシットデイズ(Illicit Days)に、創業者が密造していたオリジナルウイスキーから着想を得て開発された一品

原材料は「ザ・グレンリベット12年」と同じであるものの、1800年代の製法に倣って冷却濾過を行わないノン・チルフィルタード製法が採用されている。
アルコール度数も現在のスタンダードな12年もの(40度)よりも高い48度で瓶詰めされている(ノンチルでもOKなのは46度から)

 

以下公式コメント

・「ザ・グレンリベット12年」の限定品シリーズ“ザ・グレンリベット オリジナルストーリーズ”の第一弾。
・基本的な原材料は「ザ・グレンリベット12年」と同じであるものの、ブランドのシグネチャースタイルである、フルーティーで華やかなスタイルがより強調された味わい。
・1800年代初頭に、当時の古いしきたりを覆した創業者のジョージ・スミスがスコットランドのスペイサイドで密造していたウイスキーに着想を得て開発。
・1800年代のウイスキー製法、ノン・チルフィタード製法を採用。
・「ザ・グレンリベット12年」より高いアルコール度数48%。
・現存している最古の「ザ・グレンリベット」のボトルにインスパイアされたフォルムで、既存商品と差別化されたボトルデザイン。

 

ザ・グレンリベットの現存する最古のボトル↓

 

 

 

 

 

さて、その香りとお味は・・・・

 

 

 

黒糖をふりかけた熟したバナナ
レモンピールとハチミツバター
シナモンがけココナッツと桃のコンポート

 

91点

 

 

これはちょっと、スタンダードな12年ものには戻れなくなるほどの濃密グレンリベットエキスだ
まずは黒糖で煮込んだバナナのような香りがむわわっと鼻腔を襲う。香りを嗅いでいる時点で一杯やった気になれるくらいの芳醇さ。
12年ものというより18年モノ、と言ってもいい凄みだ
味わえばレモンピールとハチミツ、ココナッツに桃のコンポートのようなものが渾然一体となったガツンと濃い香味の塊
バターのようにまろやかに甘くとろけつつ、クローブとブラックペッパーとシナモンの紅茶ように芳しくスパイシーな余韻
ノンチルフィルタードにしたのと度数を高くしたことでギュギュッと密度が高まり、ガツンと来るなかなかすごいウイスキーになってしまったザ・グレンリベットだ。界王拳10倍から50倍へ、くらいの変化はある笑

18年もの(旧ボトル)と比べてもあまり遜色はなかった。香味の奥行きの深さで上品な旨味を出しているのはさすがに18年モノだが、ガツンと来る濃密さで圧倒するのはイリシットスティルだ。
限定モノで品薄なのか?と思っていたらまた普通に手に入るようになっているみたいだ。6000円台で買えるとしたら全然お得、買いでしょう。

 

蘭子

おすすめの記事