グリーンスポットのテイスティング&レヴュー・これぞアイリッシュなフルーティさ。ラフランスを頬張ったようなフレッシュで繊細なウイスキー!

グリーンスポットは、前回のレッドブレスト15年と同様、新ミドルトン蒸留所で作られているシングル(ピュア)ポットスチルのウイスキーである(新ミドルトンに関しても前回の記事を参照)。

ポットスチルウイスキーとは 

ポットスチルウイスキーは、アイルランドのみで造られているウイスキーの種類。

原則として

・原料は大麦麦芽(モルト)30%以上、未発芽の大麦30%以上、他ライ麦や小麦、カラス麦などをブレンドする。
・蒸留は、単式蒸留器(ポットスチル)で3回
ということが決められている

スコッチやジャパニーズでは用いられない未発芽の大麦を用いることで、穀物本来の風味が醸し出されたり、大麦由来の独特なオイリーな口当たりを付加したり、といった特徴が現れることで知られている。

さて、このグリーンスポットだが、

元々アイルランド・ダブリンにある有名なワイン商であるミッチェル&サンズがプライベートブランドとして所有している銘柄(現在はペリノ・リカール系列のアイリッシュ・ ディスティラリーズ・グループがオーナー)


年間の生産量は約6,000本程度とややレアな一本である。

バーボン樽とシェリー樽(25%)にて7〜10年熟成された原酒が使われている。

さて、その香りとお味はいかがなものだろうか・・・


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ハチミツをかけたラフランス
皮付きリンゴにラムネソーダ
グレープフルーツとミントとフレッシュレタス
フルーツのスムージーを混ぜた白ワイン

90点

第一印象はハチミツとラフランス。よくスコッチなどでも洋梨のような、と形容されるテイストは頻出するが、これはスコッチにはない、本当にラフランスのような風味がふわーっとくる。

そしてグレープフルーツとリンゴとミントとフレッシュレタスが混ざったまるで爽やかなスムージーのような、甘みと酸味とビター

酒質は極めて軽く繊細で、ウイスキーというよりまるでフルーティな白ワインのようで、スルスルと飲めてしまう。しかし軽く繊細な割に余韻はじわっと豊かでもある。

ボトルデザインの美しさも含めて、非のうちどころのない優等生アイリッシュ、是非試してみて欲しい

蘭子

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