アバフェルディ12年のテイスティング&レヴュー・デュワーズの根幹を支える甘く華やかな秀逸シングルモルト!

 

 

アバフェルディ蒸溜所は、スコットランドは南ハイランドはパースシャーにあるスコットランドでも最長の河川の一つテイ川沿(テイサイドとも呼ばれるそう)いのリゾート地として知られた、美しい森の広がるアバフェルディ村のはずれに位置している。

アバフェルディ」とは「水の妖精たちのプール」(いくつもの小川が合流するテイ川から)の意味

ハイランドの主な蒸溜所たち↓

創業は1896年、創業者はジョン・デュワー&サンズ社、同社のブレンデッドスコッチ
デュワーズのモルト原酒を確保するために建てられた。
この場所が選ばれたのは創業者ジョン・デュワーの先祖の地であったこと、パースの街との間に鉄道が敷かれており交通の便が良かったこと、テイ川の支流ピティリー川の水が良質な仕込み水として使えたことから(アバフェルディ以前には、ピティリー蒸溜所(現在は取り壊されている)が操業していた時期もあったそう)

良質な水と空気に恵まれたテイサイドにはかつて10近い蒸溜所があったそうだが、現在残っているのはアバフェルディのみである。

アバフェルディで作られた原酒は、デュワーズやブラック&ホワイトなどのブレンデッドウイスキーのキーモルトとして、または1991年にディアジオ社の「花と動物シリーズ」の一つに選ばれて以来、シングルモルトとしても親しまれてきている。

アバフェルディ蒸溜所↑(https://www.trbusiness.com/regional-news/international/dewars-new-aberfeldy-distillery-showcase/97872より)

 

 

 

さて、そのお味は・・・

 

 

 

 

 

ハチミツと焦げたリンゴ
花の芳香を混ぜた紅茶
ナッツをまぶしたオレンジピール

 

89点

 

 

デュワーズのキーモルトということで、よく言われる(ある意味ハイランドモルトの典型とも言える)「ハチミツのような甘味」が確かに豊かで、花々豊かなアバフェルディ村の森や野原の風景が一瞬ふわっと広がるよう。
しかしよく味わえばハチミツハチミツ、と言われるほど甘味がメインというわけでもなく、紅茶やオレンジピールのようなビターな風味のレイヤーが上品に全体をしめてくれてもいて、なかなかに複雑なビター&スイートのバランスが良くて飲み飽きない。
突出した特徴はないが、その分万人うけしそう、かつ飲み飽きない、品の良いハイランドモルト。
このクォリティで3000円台でも変えてしまうコスパの良さもまた素晴らしいと言える。

 

蘭子

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